地域で暮らす外国人定住者 |
神奈川県には、外国人定住者が約14万9千人(2003年)住んでいます。 そのうち、県央地区(横浜市泉区、大和市、相模原市など)には、インドシナ三国(ベトナム・ラオス・カンボジア)、そして南米出身の人たちが多く暮らしています。 インドシナの国々から日本に来た人たちの多くは、難民として日本にきた人たちです。全国で約11,000人(プラス家族呼び寄せ約5,000人)の難民定住者の、約半数以上が神奈川県に住んでいます。 日本がインドシナ難民を受け入れ始めたのは1979年。日本での生活が、すでに20年以上になる人もいます。しかし、今なお、難民定住者の多くは言葉の問題などで困っています。 当協会は、難民及びその他の外国人定住者を対象に日本語教室・学習室を開いたり、また、生活相談や法律相談会(母国語の通訳付き)を開いて、難民定住者の日常生活で起こる問題の解決につながる活動を地域で続けてきました。 私たちが目指しているのは、最終的には難民定住者や外国人定住者が、自分たち自身で主体的に問題解決できるようになっていくことです。 |
●インドシナ難民とは 1975年、インドシナ三国(ベトナム・ラオス・カンボジア)では相次いで社会主義体制に移行しましたが、新しい体制の下で迫害を受けるおそれのある人々や新体制になじめない人々がボートで海上へ逃れたり、陸路隣国へ逃れました。 1979年からは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:United Nations High Commissioner for Refugees)とベトナム政府との間で締結された「合法出国に関する 了解覚書」に基づき、家族再会や人道的なケースの場合に限りベトナムからの合法出国を認めるという合法出国計画(ODP:Orderly Departure Program)が開始されました。ODPによりベトナムを出た人は約60万人に達しています。日本でも1980年からODPによる離散家族の呼寄せが認められることとなりました。 インドシナ難民の流出は1979年にピークを迎えましたが、その後インドシナ三国 の国内状況の安定化により流出は減少しました。インドシナ難民の大部分は第三国へ定住し、一部の難民の本国への帰還も進み、国際社会からみたインドシナ難民受け入れ問題は一応の終息を迎えています。 (注:解説の文章は、財団法人 アジア福祉教育財団 難民事業本部のホームページから、引用させていただきました。) |